エッセイ
学校での子どもとのエピソードを元にした2冊の絵本をつくりました。
1冊目は、『ぼく、わたしのトリセツ』という絵本です。
いつも怒られてばっかりの子ども(「ぼく」と「わたし」)が、先生に突きつける「自分の取り扱い説明書」です。
授業でも休み時間でも、いつも先生に怒鳴られる。毎日、ねちねちと怒られる。
「ぼく」と「わたし」が巻き起こす、“先生をもっと好きになりたい子どもたち”の物語です。
例えば、子どもの中には、自分の非が分かっていても「ごめんなさい」と言葉にして謝るのが苦手な子どももいます。
そんな子どもにおすすめなのが、一音ずつ練習させることです。
まず、教師が、子どもに「『い』だけで言える?『ごめんなさ』…。」と聞きます。
そして、子どもが『い』を言ったところを褒めます。
次に、教師が、「『さい』だけで言える?『ごめんな』…。」と言います。
子どもが『さい』と言ったところを、さらに強く褒めます。
そして、「『ごめん』…」と教師が言って、子どもが『なさい』と言います。
一音ずつ「ごめんなさい」に近づいていきます。
『んなさい』『めんなさい』と子どもが言うときには、まわりの子どもも応援し始めます。
最後に、子どもが『ごめんなさい』と一人で言ったときには、まわりから大きな拍手が起きました?「ごめんなさい」と言った本人も、「ごめんなさい」を言われた子どもも、まわりの子どもも満面の笑顔でした。
2冊目は『せんせいって』という絵本です。
絵本の内容は、もっと子どもとゆっくり向き合いたい先生と、もっと先生といっしょに遊びたい子どもたちとの、少し悲しくて心あたたまるお話です。
子どもにとって身近な職業である学校の先生のことを、絵本を通して子どもに伝えたいと思いつくりました。
学校の先生はしんどい職業だと、最近とても言われています。
確かに、しんどいことはたくさんあります。(でも、他の職業も同じだと思っています。)
教職はしんどさだけでなく、魅力もめちゃくちゃたくさんあります。
子どもの可能性と可愛らしさを毎日、身近で感じられる教職はとても幸せです。
(小学校生活で初めて算数のテストで100点をとった子どもが、テスト用紙を胸に抱きしめたまま家に帰りました。その姿がとても愛おしく感じました。)
教職を目指されている方のお力に少しでもなれたら嬉しいです!!!