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炊飯器の仕組みからプログラミング的思考を学ぶ特別授業を実施

2022.11.30

炊飯器の仕組みからプログラミング的思考を学ぶ特別授業を実施

 炊飯器を題材にした実験を通してプログラミング的思考を学ぶ特別授業が、11月11日(金)に皇冠体育投注_足球比分直播-在线|官网で行われました。これは、教育協働学科理数情報専攻の授業「サイエンス活動指導論」の一環で、一般社団法人日本電機工業会が作成し学校教員に資料の無償提供などをしている小学校6年対象の理科授業プログラムを体験するもので、同会構成企業の社員らが講師および実験の支援役を務め、学生約30人が実験に取り組みました。

 初めに事前学習として、米の炊き方についてスライドを使った説明がありました。続いて、電流で発熱するニクロム線を炊飯器の加熱機構に見立て、電池をつないで炊飯に適した温度に調整していく実験を行いました。まずは基礎実験として、ニクロム線と電池2本をつなぎ、時間ごとの温度変化を計測。学生たちはそのデータをもとに、特定の温度になったら一時的に接続を切る、一定時間が経過したら電池の数を変える、などといった温度調整の計画を立て、実際に温度がどう変化したかを計測しました。最後に、実験で行った手順を一つずつふせんに書き出して順番に並べると、講師が「実験の流れを書き出すと、繰り返し行う作業が出てきます。これは『判断』や『実行』という記号を使ってまとめられます。どんな条件でどのように動作するかという流れをまとめた手順書、つまり今皆さんが実験を整理したフローチャートが、炊飯器などを動かすプログラムになるのです」と解説し、学生たちは驚きとともに納得した表情で聞き入っていました。

 受講した学生の一人は、「PCでプログラムを打ち込むのと違い、自分で手順を考えて実際に計測するというのが、プログラミングってこういうことなんだという実感があってとてもわかりやすく、理解が深まりました。実験の温度調整も意外に難しくて面白かったです」と感想を話しました。

 授業を担当する向井大喜非常勤講師は、「この特別授業は、プログラミング的思考が自然に体験できる活動になっており、学生たちは成果を創造する工学的な問題解決の過程を学ぶことができました。この経験を、学校などでの児童?生徒の開発的な研究活動の支援に生かしてほしいと思います」と語りました。

 

基礎実験の解説をする講師
講師から説明を受け、基礎実験を行う様子

温度調整の手順を相談し合う受講生たち
温度調整の手順を相談し合い計画を立てる様子

実験に取り組む学生たち
温度を計測して目標の温度と比較する様子

(広報室)