皇冠体育投注_足球比分直播-在线|官网3年度系における研究活性化プロジェクト
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教育研究の活性化のため,皇冠体育投注_足球比分直播-在线|官网2年度より本学では組織改革を行い,教員組織として系を設置しました。
そこで,改革の有効性を高めるとともに,皇冠体育投注_足球比分直播-在线|官网感染症への教育的影響の研究を推進するため,系単位または系横断による新たな研究プロジェクトを立ち上げました。
高度教職開発系
プロジェクト名
GIGAスクール構想における児童生徒1人1台端末の積極的な利活用に資する教員研
修の開発に関する研究
プロジェクト構成員
森田英嗣,峯明秀,木原俊行,松永尚子,澤田和夫,鈴木真由子,寺嶋浩介,餅木哲郎
,梅川康治,庭山和貴,佃千春
プロジェクト概要
皇冠体育投注_足球比分直播-在线|官网3(2021)年度は,GIGAスクール構想とは何かについての解説動画及び大阪府下のICT活用実践事例のコンテンツ掲載に向けて作業を進め,大学と大阪府?大阪市?堺市の教育委員会と連携し,教員研修用オープン教材用 Web サイトを開発した。収録した内容は,GIGAスクール構想の全体像を理解するための教材,その具体事例となる授業実践例のビデオ,さらに学ぶためのリンク集である。
また,その成果は,「大学と教育委員会の連携による地域共有型オープン研修教材の開発―GIGA スクール構想への対応をテーマとして―」として,論稿をまとめ公表予定である。
多文化教育系
プロジェクト名
——タブレットの共同編集機能を用いた協働読解システムの開発並びに海外大学日本語学科との国際交流学習支援ツールの開発を手がかりとして——
プロジェクト構成員
住田勝、堀淳一、成實朋子、小路口真理美、松岡礼子、清田朗裕、井上博文(国語教育部門)、石橋紀俊(グローバル教育部門)、馬場廣之(附属池田小学校)
プロジェクト概要
(1)留学生を含む学生たちが協働的思考し、既存の教材の分析とともに、教材化されていない論説文や文学テクストを教材化するための有効なツールとして、タブレットを用いた共同編集機能を活用する方法と課題について、実践的な活動を通して明らかにした。
(2)国語教育部門で推進している海外大学日本語学科への授業支援のツールとして活用し、タブレットを用いた共同編集 機能を用いた教材開発とその教育効果について、国際交流の実践のなかで検証した。また、本学留学生に対して、同様のツールで協働読解活動を実施し検証した。
(3)大阪教育大学附属池田小学校での国語科学習指導における読解支援ツールとして実践的な開発を行うために、実験的な授業実践を行い、その効果を検証した。
理数情報教育系
プロジェクト名
附属学校園および学士課程における1人1台端末の利活用の現状分析および授業づくり
プロジェクト構成員
3 尾崎拓郎,鈴木剛,仲矢史雄,安積典子
プロジェクト概要
本学附属学校園および教員養成において1人1台端末の積極的利活用およびその指導法を推進することを目的として次の3点について取り組んだ。
1.反転授業用オンデマンド教材の制作とその授業実践
GIGAスクール構想下で整備された情報端末を活用し,中学校技術?家庭科(技術分野)での小型加工機器の使い方に関する知識の習得について,家庭で取り組む反転授業を導入することで,学校での実践的な学習時間を確保すると同時に,「主体的?対話的で深い学び」の充実に向けた授業改善に寄与することを目指し,特に本研究では,小型加工機器として切断作業に用いる卓上帯のこ盤を取り上げ,その操作技能に関する基礎知識の習得を支援するオンデマンド教材の有効性を検討した。
その結果,反転授業用教材の活用により,卓上帯のこ盤の使い方実習を1時間で終えることができ,より深い学びとして,加工技術の進展を学ぶ授業時間が確保できた。反転授業の実施上の注意点としては,家庭での予習率は,本実験授業において,何度か告知しても90%であった。一般的には70-80%とも予想されることから,そのことを前提とした対面授業での指導計画を立案する必要がある。また,授業日での知識の定着率は80%程度であり,対面授業での機械加工実習にあたっては,定着率の悪い内容について,機械を操作する前に確認することなど,対面授業でも補助教材や学習形態の工夫が不可欠であることが明らかとなった。
2. 大学教員及び附属教員のデジタル教科書活用の力量形成に資する教材開発
本研究は,「GIGAスクール構想」の実現のために「ソフト」面に焦点をあて,デジタルならではの学びの充実をはかるために,将来の学習者用デジタル教科書の有効利活用も視野に入れつつ,現在配布されている指導者用のデジタル教科書を用いた数学と理科の一斉授業での利活用を含めたICTを効果的に活用する学習活動や先端技術の利活用の方法の提示,及び,教材化のための素案を作成することを目標とする。そのために,数学教育部門と理科教育部門と附属教員の先生方に必要なデジタル教科書の基本的な操作や活用方法を共有したのち,それを用いた教材開発を目指す。それらの成果をまとめ,報告をする予定である。
3. 1人1台端末環境を前提としたICT環境活用スキル向上を目指した意識調査と測定尺度の設計
GIGAスクール構想に伴い,本学各附属学校園にもICT環境の充実が図られ,皇冠体育投注_足球比分直播-在线|官网3年度から本格的な環境利用ができるようになった。本取り組みでは,ICT環境活用スキルを向上させるべく,各学校等において研修活動等が実施されているものの,大学として整備したICT環境に対するビジョンを共有し,活用に関する意識向上を目指し,ICT活用研究会(GIGA研修)を実施した。
参加者からは児童生徒を想定したワークの充実や定期的な研修実施の要望といった,活用機会の充実が望む声が寄せられた。
健康安全教育系
プロジェクト名
GIGAスクール時代における学校保健活動活性化プロジェクト
-大阪教育大学附属校園養護教諭の実践?研究力向上に向けた取り組みー
プロジェクト構成員
出水典子、小山健蔵、鹿田紀子
プロジェクト概要
2019年度からGIGAスクール時代が始まり、附属校園の児童生徒が個別にタブレットを用いる現状がある中で、養護教諭が学校保健活動の活性化を目指し、健康管理能力の向上を目的とする。
学校保健活動には、健康観察?保健教育や保健指導等、児童生徒が個別にタブレットを活用することで、より一層効果的に実施されることが期待できる活動が多く存在する。具体的な活動例として、新型コロナ感染症の流行が遷延し、心身共に自らの健康管理の必要性が高まっている中、児童生徒自らがタブレットに体調を入力する「デジタル健康観察」があげられる。児童生徒が直接入力することで、学級担任及び養護教諭の業務における負担軽減につながり、全教職員が確実に、児童生徒の最新の情報を共有化できることが可能となる。また、ストレスフルな制約の多い生活の中で、保健指導においてタブレットを用いた教材を活用することで、ストレスマネジメント等の抽象的な内容においても、発達段階に即して理解しやすい内容に応用が可能となる。
保健教育では、ICT 機器を活用し視聴覚に訴える学習指導案等の教材づくり、具体例として、ロイロスクールノートを用いた対話型授業の実践等、授業内での知識の定着を確認しながら、実施することで、保健教育がより効果的なものとなる。
養護教諭向けのスキルアップ教材づくりに取り組むことで、養護教諭だけでなく、附属校園で実習する養護実習生や学級担任の保健指導への技術力向上につなげていくことができる。各校園において、本プロジェクトでまとめられた知識及びスキルの共有化を図り、養護教諭による実践活動がエビデンスに基づく学際的な内容となることをめざす。
表現活動教育系
プロジェクト名
芸術教育における表現力?創造性を育むカリキュラムの構築
プロジェクト構成員
渡邉 美香(美術?書道教育部門)首藤友子(附属天王寺中学校美術科)江藤亮(芸術表現部門)冨近愛子(附属天王寺中学校国語科) 古川裕介(附属高等学校天王寺校舎音楽科)横山聖(附属天王寺中学校英語科)
神代修(芸術表現部門)
プロジェクト概要
本プロジェクトでは、アートの活動を通して表現力?創造性を培い、これからの社会を生き抜く資質能力を育成するカリキュラムモデルの構築を目的とする。カリキュラムの構築にあたり、美術科、音楽科、国語科、英語科と協働して以下2つ題材を開発?実践し、実践記録の分析から、育成される生徒の資質?能力の姿を抽出した。
1)国語科?美術科の教科横断授業「『私事成語』を身体パフォーマンスで発表しよう」
2)インドの学校との映像表現交流授業「窓から見える日本の四季?インドの季節」
1)は附属天王寺中学校第2学年、2)は第3学年において実践した。題材の開発においては、子どもの生活の中に浸透しつつあるデジタル?メディアの経験を教材に取り込む方法を検討した。タブレットを道具として扱う必要性を改めて検討し、タブレットにより経験が広がる活動を展開する表現題材を検討するべくipadmini6台を整備した。
1)国語科と美術科による教科横断授業「『私事成語』を身体パフォーマンスで発表しよう」は、1学期に国語科で学習した創作漢字や故事成語をもとに、グループで『私事成語』を作成し、その内容についてストーリーマップをつくり美術科で表現するというものである。9月~12月に撮影、画像編集?描画アプリで制作し、5~6コマの画像のスライドを発表した。これらの授業記録をもとに、制作の過程において自分なりの気づきを素直に形にする技能や態度、省察し行動する力、感受する力、彼らの実感や考えを人に伝えるコミュニケーション能力、自己を受け入れると同時に他者を理解する力が発揮されていることを確認した。
インドの学校との交流は、2学期に美術科で「窓から見える日本の四季」の絵画を制作し、その画像に組み合わせる音楽を音楽科で制作、作品のコンセプトのテロップを英語科で作成、映像化し、3学期にインド日本互いの作品映像を鑑賞し、Padletアプリにコメントを入力する交流を実施した。授業記録をもとに、インドの生徒同じテーマで作品を見せ合うという設定が、生徒の創作のモチベーションとなり、自分自身の作品を他者へ発信する機会が、感受する力とコミュニケーション力を高めていることを確認した。
本研究では、決められた題材を指導書通りになぞらえ実践することで表現力や創造性を育む授業がなされるのでなく、目の前の生徒の様子を判断し、表現力?創造性を発揮している姿を確認できることを授業実践のための指導方法として提案している。表現力?創造性を育むカリキュラムの構築において、授業での生徒の姿をしっかり観察し、資質能力を発揮するよう導くためのポイントを示すために上記の開発題材の検討を行った。今回の授業実践では、表現主題となるコンセプトを練る時間をしっかり取り、「こうしたい」という思いを明確化させることで、タブレットでの撮影技術=表現活動における道具を扱う技術の経験値を上げることが分かった。中学生の発達を踏まえると、コンセプトを明確化させ、表現欲求に見合った仕上がりに応える技術として3次元から2次元に置き換えるアプリの使用は、よりリアル(自分の頭の中に描かれているイメージ)に見せる方法を追求する思考を推し進めることが分かった。見えていることがダイレクトに画面に現れることで、構成を工夫し、色や形を選択し、強調し抽象化する表現の段階へ進みやすくなり、造形思考の経験の積み重ねが表現への自信を生んだ。また、タブレットの映像編集機能により文字(英語)や音などの要素を加えることは、描く技術への上手下手に集中しがちな評価を開放する効果があり、意図や工夫に表現のよさを見出すきっかけを作ることができた。ある程度自信を持った表現作品は、発表への抵抗を減らし、作品を通して人を知ろうとする交流への取り組みにつながった。
1年間の本プロジェクトでは、生徒の姿の抽出まで進めることができた。今後、他の題材も含め生徒が、アートの活動を通して、自己省察し、他者とのかかわりの中で思考するプロセスを丁寧に検証し、表現力?創造性を高めるカリキュラムの完成を目指していきたい。