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「学校安全の日」附属池田小学校行事「祈りと誓いの集い」を実施

2023.06.14

「学校安全の日」附属池田小学校行事「祈りと誓いの集い」を実施

 平成13年6月8日、大阪教育大学附属池田小学校に刃物を持った男が侵入し、8人の児童の命が奪われ、13人の児童と2人の教員が負傷しました。事件から22年を迎えた6月8日(木)、同校で追悼式典「祈りと誓いの集い」があり、児童、保護者、教職員ら約760人が参加しました。午前10時12分、犠牲になった8人の名が刻まれた「祈りと誓いの塔」の鐘が児童代表の手で鳴らされ、参加者全員が黙とうを捧げて冥福を祈りました。
 本事業は、事件を風化させず、その教訓と学校安全の思いをつなぎ、広く社会に向けて発信していくため、当時を振り返り、子どもたちにとって安心で安全な学校づくりを誓うものです。

 式典に先立ち、奈良真行副校長は、人の命の大切さについて考えてほしいと全校児童に対して語りました。続いて、全学年で「安全科」の授業が行われ、6年生の授業では「受け継がれてきたもの」をテーマに事件を振り返り、伝え続ける意味を話し合いました。

 式典では、事件当時は6年生の担任として、3度目の赴任で2020年4月に校長に着任した眞田巧校長が、教職員の学校安全のための取組や同校に関わる多くの方々の協力だけではなく、児童自身が自分で身を守ることにも取り組んでいる一方で、学校や子どもが襲われる事件が後を絶たないことにも触れ、「事前の対策はもちろんであるが、何か事件が起きた際には、他人事ではなく自分事と捉え、対策を練り、改善に努める姿勢が大切です。学校、自治体、関係機関がつながり、地道な取り組みを継続していくことが学校の安全管理の徹底を促すことにつながると信じています」「事件で亡くなられた8人のみなさん、みなさんが大好きだったこの附属池田小学校は、引き続き、日本中の学校とさらには世界中の学校と手をたずさえ、学校が安全で安心して学べる場所であるようにこれからも努力を続けます。この場所にいる大人は、決して事件を風化させることなく、目の前にある『祈りと誓いの塔』が建てられたその深い思いを受け継いでいけるよう努力を続けていきます」と決意を述べました。

 式典会場に参列した児童たちは、「自分自身の命も大切だけど、他の人の命まで考えることが一番重要だと感じました。だからこそ、未来に向けて何をしていくのかということを自分自身で考えていきたいと思います。命の尊さや大切さを多くの人に伝え、命が今あって生きているということを知ってもらいたいので、安全科を通した学びを身近な人から伝えていきたいです」「これから私たちが安心安全について強く意識を持つことが大切だということに気づきました。また、事件のことを風化させないように、世界へ命の大切さを発信したいと思いました」と語りました。


眞田巧校長


参列した児童による「児童代表の言葉」


「安全科」の授業の様子

(広報室)